カテゴリー別アーカイブ: Microbiota

腸内細菌の論文が読める様になりたい臨床医へ ( 2 ) レアファクション解析

はじめに

腸内細菌の論文を読み、多様性の話が出てくる時に避けて通れないのがレアファクション解析 ( Rarefaction解析 )。図表にしれっとグラフが登場するのに、material and methodsをきちんと読まないとあまり詳しく書かれていないレアファクション解析。直訳すると”希薄化”。その概念をなかなか理解するのが難しかったのですが、がんばってまとめてみます。 続きを読む

腸内細菌の論文が読める様になりたい臨床医へ ( 1 ) 多様性

はじめに

何かと話題に事欠かない腸内細菌の研究と糞便移植。興味を持っている臨床医もたくさんいると思いますが、特に腸内細菌叢の次世代シーケンサーを使用した研究は、それまで見たことのない図表も多く、また生態学の知識も要求されるため、なかなか理解するのが難しいと思います。

日本語で得られる情報も多くはなく、僕も初めて勉強した時はかなり苦労しました。ですので、ちょっと自分のメモをまとめてシェアできたらと思います。誰かに教えてもらった正確な知識ではないため、間違っていたらコメントなどいただけると嬉しいです。 続きを読む

予測メタゲノム HUMAnN編 ( 3 ) HUMAnNを動かす

さて、準備が整ったのでHUMAnNを動かしてみましょう。結論から言うと、何度もエラーが起きて、なかなか解決できず骨が折れました。どうやらmacでのみいろいろとエラーが起きてしまう仕様の様です。最初に肝を書いておくと、
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予測メタゲノム HUMAnN編 ( 1 ) はじめに

HUMAnNとは、The HMP Unified Metabolic Analysis Networkの略で、メタゲノムデータを使って腸内細菌叢がどの代謝経路を有していて、またその遺伝子をどれくらい持っているのか?ということを明らかにするためのパイプラインです。16S rRNAを用いた菌叢解析では、その名の通りどんな菌の違いがあるのか?というところまでしかわかりませんので、腸内細菌の機能にまで踏み込んでいけます。

通常はメタゲノムデータ、つまり糞便中の全細菌の全DNAの配列を全て読んだ膨大なシーケンスデータを使って解析をしますが、PICRUStを用いれば、16S rRNA解析の結果をゲノムデータベースにマッチングさせて遺伝子を予測することができます。

このエントリではHUMAnNを行うための準備を行います。結構、大変でした。
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腸内細菌叢の成長:生後1000日の変遷

Pediatr Allergy Immunol. 2014 Aug;25(5):428-38. doi: 10.1111/pai.12232. Epub 2014 Jun 5.
The first thousand days – intestinal microbiology of early life: establishing a symbiosis.
Wopereis H1, Oozeer R, Knipping K, Belzer C, Knol J.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24899389

次世代シーケンサーの普及により腸内細菌叢の解析が進み、新生児期から乳児期を経て成人型に腸内細菌叢がどの様に変化し、免疫システムの構築、アレルギー疾患をはじめとした免疫システムの異常に伴う疾患との関係性をまとめたreviewです。この分野の知識を俯瞰するのに非常に良いオススメの論文です 続きを読む

多変量解析・重回帰分析 ( 1 ) 多変量解析の導入

さて今度は多変量解析です。学会とかで「多変量解析すると〜」などと言うとなんかもの凄い発表の様に聞こえますよね。臨床をやっているときはあまり大きなデータで発表したことなかったのですが、臨床に戻って早くドヤ顔で発表ができるように頑張って行きたいと思います。 続きを読む