カテゴリー別アーカイブ: Immunology

腸内細菌の論文が読める様になりたい臨床医へ ( 2 ) レアファクション解析

はじめに

腸内細菌の論文を読み、多様性の話が出てくる時に避けて通れないのがレアファクション解析 ( Rarefaction解析 )。図表にしれっとグラフが登場するのに、material and methodsをきちんと読まないとあまり詳しく書かれていないレアファクション解析。直訳すると”希薄化”。その概念をなかなか理解するのが難しかったのですが、がんばってまとめてみます。 続きを読む

ELISAの測定結果をRで計算する ( 2 ) 4パラメーターロジスティック曲線を描く

それでは、4パラメーターロジスティック曲線を描いて、回帰式からELISAの値を算出していきましょう。Rっで4パラメーターロジスティック曲線を描く方法はいくつかあるようですが、drcパッケージを使用します。こちらのサイトを参考にさせていただきました。ちなみにラボで使用している解析ソフトが、SoftMax Proですので、それに合わせて話を進めさせてもらいます。 続きを読む

ELISAの測定結果をRで計算する ( 1 ) 4パラメーターロジスティック曲線とは

ELISAの測定結果を求める時に、検量線のR^2が0.9前後になってしまって、なかなかいい値が出なくて困っていた時がありました。そもそもELISAの検量線はどう回帰させれば良いのか、実験を始めた当初はよくわかっていなかったので、同じ様な疑問を持っている方の1つの解決策になればと思って記事を書きます。 続きを読む

γδ-T 細胞から産生されるIL-17と胆道閉鎖症 Gasteroenterology

Interleukin-17, Produced by γδ-T Cells, Contributes to Hepatic Inflammation in a Mouse Model of Biliary Atresiaand is Increased in Livers of Patients.

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腸内細菌叢の成長:生後1000日の変遷

Pediatr Allergy Immunol. 2014 Aug;25(5):428-38. doi: 10.1111/pai.12232. Epub 2014 Jun 5.
The first thousand days – intestinal microbiology of early life: establishing a symbiosis.
Wopereis H1, Oozeer R, Knipping K, Belzer C, Knol J.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24899389

次世代シーケンサーの普及により腸内細菌叢の解析が進み、新生児期から乳児期を経て成人型に腸内細菌叢がどの様に変化し、免疫システムの構築、アレルギー疾患をはじめとした免疫システムの異常に伴う疾患との関係性をまとめたreviewです。この分野の知識を俯瞰するのに非常に良いオススメの論文です 続きを読む

抗原摂取に伴うIgEシグナルの阻害は成立した食物アレルギーを脱感作し、Treg細胞を誘導する Immunity

Immunity. 2014 Jul 17;41(1):141-51. doi: 10.1016/j.immuni.2014.05.017. Epub 2014 Jul 10.
Immunoglobulin E signal inhibition during allergen ingestion leads to reversal of established food allergy and induction of regulatory T cells.
Burton OT1, Noval Rivas M1, Zhou JS1, Logsdon SL1, Darling AR2, Koleoglou KJ2, Roers A3, Houshyar H4, Crackower MA4, Chatila TA1, Oettgen HC5.

Abstract
・IgEはアナフィラキシーの様な即時型のアレルギー反応のトリガーになることはよく知られている
・IgEが摂取した抗原タンパクに対する初期抗体やTh2を介した免疫反応を増強するかどうか?
・IgEを阻害することで、抗原に対する感作を修正できるかどうか?を示した
・脱抑制した形態のIL4レセプターを内部に有するマウスを使用し、アジュバントを用いずにピーナッツアレルギーを誘導するモデルを作成した
・形質細胞とIgEは抗原タンパク抗体の誘導とTh2を介在する反応を誘導するのに必要であったが、Tregの誘導も抑制することがわかった
・FcεRIシグナリングキナーゼであるSykを欠失させた形質細胞では、もしくはSynを阻害すると、ピーナッツの感作が阻害された
・アレルギーが成立したマウスにおいて、Sykを阻害すると脱感作が促進され、Tregが誘導された
・我々の研究によって食物アレルギーにおいてIgEがTh2への誘導だけでなく、Tregの抑制にも関わっていることが示唆された

Annotation
(1) Syn
参照:http://www.ohu-u.ac.jp/faculty/research/researchP5.html
・抗原とIgEの複合体は形質細胞のFcεRIに結合することで形質細胞内のシグナル伝達を始動させる
・FcεRIのβ鎖とγ鎖がLynによってチロシンリン酸化→チロシンリン酸化されたγ鎖とSynが結合して活性化
・そこから始まるシグナル伝達により形質細胞が活性化して脱顆粒など引き起こす

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