月別アーカイブ: 2014年5月

Double 90 Degrees Counterrotated End-to-End-Anastomosis 新しい腸管吻合法の実証研究 EJPS

Georg Thieme Verlag KG Stuttgart · New York
Double 90 Degrees Counterrotated End-to-End-Anastomosis: An Experimental Study of an Intestinal Anastomosis Technique

Philipp Holzner1, Birte Kulemann1, Gabriel Seifert1, Torben Glatz1, Sophia Chikhladze1, Jens Höppner1, Ulrich Hopt1, Sylvia Timme2, Peter Bronsert2, Olivia Sick1, Cheng Zhou3, Goran Marjanovic1
1Department of General and Visceral Surgery, University Hospital Freiburg, Freiburg, Germany
2Department of Pathology, Institute for Pathology, Freiburg, Germany
3Department of Minimally Invasive Surgery, Wuhan No. 1 Hospital, Wuhan, Hubei Province, China

Aim
・この論文の目的は、新しい吻合方法と従来の吻合の比較を明らかにすることである

Material and Methods
・32体のオスのWistar ratを3群にランダムに分けた
・実験(double 90 degrees inversely rotated)群10体、端々吻合群が10体、単層の側側吻合群が12体
・いずれの縫合も結節縫合で行った
・POD4に再開腹を行った
・破裂圧力、hydroxyproline濃度、半定量的な接着スコア、2つの組織学的な吻合部の治癒スコア(Chiuによる粘膜の治癒スコアとVerhofstadの全縫合接着スコア)を集計した

Results
・縫合不全は側側吻合群の1例にのみ発生した
・破裂圧力の中央値は、実験群で105mmHg(72-161mmHg)で、端々吻合群で164mmHg(99-210mmHg)有意に高く(p=0.021)、側側吻合群で81mmHg(59-122mmHg)と低かった(p=0.021)
・Hydroxiproline濃度は3群で違いはなかった
・接着スコアは実験群で2.5(1-3)、端々吻合群で2(1-2)、側側吻合群で3-4と有意に側側吻合群で高かった
・側側vs実験 p=0.02、側側vs端々 p<0.001
・Chiu scoreは実験群で最も高かった
・Verhofstad scoreは側側吻合群(mean 1.729)と端々吻合群(mean 1.571)と比べて有意に悪かった(mean 2.032、p = 0.031、 p = 0.002)

Conclusion
・新しい吻合方法は実現可能であり、合併症は認められなかった
・側側吻合に比べて機能的に安定している傾向があったが、 粘膜の治癒効果は最も悪かった
・構造的、機能的な吻合の安定性は古典的な端々吻合がまだfirst choiceであると考えられる

未熟児におけるNECとSIPの進行に関連する急性絨毛膜羊膜炎に対する胎児反応としての血管炎 EJPS

Eur J Pediatr Surg
DOI: 10.1055/s-0034-1373849
Original Article
Georg Thieme Verlag KG Stuttgart · New York
Vasculitis as Part of the Fetal Response to Acute Chorioamnionitis Likely Plays a Role in the Development of Necrotizing Enterocolitis and Spontaneous Intestinal Perforation in Premature Neonates

Jonathan Ducey1, Anthony Owen2, Robert Coombs3, Marta Cohen4
1Sheffield Medical School, University of Sheffield, Sheffield, United Kingdom
2Department of Paediatric Surgery, Sheffield Children’s Hospital NHS Foundation Trust, Sheffield, United Kingdom
3Neonatal Unit, Sheffield Teaching Hospitals, Sheffield, United Kingdom
4Department of Histopathology, Sheffield Children’s Hospital, Western Bank, Sheffield, United Kingdom

Background
・NEC(necrotizing enterocolitis)とSIP(spontaneous intestinal perforation)は未熟児の消化管穿孔の原因となる
・この2疾患が急性絨毛膜羊膜炎(ACA)と関連しているということが報告されている

Aim
・この研究の目的は、胎盤の組織病理学的異常との当施設出生の未熟児におけるNEC/SIPに組織病理学的な関連があるかどうかを検証することである

Patient and Methods
・NEC/SIPと診断された症例を集積した
・症例は、生後7日以内に臨床的/組織学的に診断された症例、未熟児であること、胎盤の組織学的検索が行われているものとした。
・ACAを伴った症例に関しては、CD34の免疫染色と、Martius scarlet blue染色を施行した
・診療録を用いた後方視的検討
・年齢分布、臨床因子、臨床転機に関して検討した
・統計学的処理はFisher検定を施行した

Results
・21症例が上記基準を満たした
・12例がNEC、8例がSIP、1例が混合型
・平均在胎週数は27週
・診断時の日齢の中央値は5日
・21例中16例(76.2%)の胎盤組織にACAの所見が認められた
・ACA症例のうち、13例(81.3%)に臍静脈炎、12例(75.0%)に臍動脈炎、6例(37.5%)に臍帯炎、12例に慢性血管炎の所見を認めた
・ACAの診断と臨床転機に有意差は認められなかった(Fisher検定)
・ACAのうち後にNEC/SIPを発症した14例は、臍帯と絨毛膜板、絨毛の血管構造に血管炎を認めていた
・ACAと血管炎の関連は非常に大きい(p<0.01)
・ACAの胎盤病理所見において、12例(75%)はfetal inflamatory responseの中等度から高度の所見であった
・一方で13例(81.3%)はgrade2(重症)であった
・8例(50.0%)は胎盤内もしくは臍帯の血管構造にフィブリンの沈着や早期血栓形成などといった所見が認められた
・これらは著名な血管炎に伴う血管内皮障害と関連している

Conclusion
・NEC/SIPはFetal inflamatory responseの一部分としての血管炎を伴うACAと密接に関連している
・胎盤内血管の内皮障害によりフィブリン沈着の促進が進むことは、出生後早期のNEC/SIPと関連があるかもしれない

新生児腸管虚血の早期診断のためのドップラー超音波による門脈血流測定 EJPS

Eur J Pediatr Surg
DOI: 10.1055/s-0034-1374820
Original Article
Georg Thieme Verlag KG Stuttgart · New York
Neonatal Portal Venous Blood Flowmetry by Doppler Ultrasound for Early Diagnosis of Ischemia in Intestinal Tract

Megumi Kobayashi1, Masaru Mizuno1, Atsushi Matsumoto2, Go Wakabayashi1
1Department of Surgery, Iwate Medical University School of Medicine, Morioka, Japan
2Department of Pediatrics, Iwate Medical University School of Medicine, Morioka, Japan

Purpose
・この論文の目的は、門脈血流とその他の血行動態を測定することで、NECへと続く虚血を早期に診断できるかを評価することである

Patients and Methods
・新生児で合併奇形を伴わない75例
・門脈血流を超音波ドップラーで測定し、血行動態の評価を行った
・全新生児に対して1か月後にfollow upした
・在胎週数の平均は30.5週で平均出生体重は1172gであった

Results
・門脈断面積、血流速度、門脈血流量は体重と正の相関が認められた
・1500g以下の新生児と1500g以上を比べると、1500g以下の方が、門脈断面積と体重の正の相関は強かった
・門脈断面積と血流速度は門脈血流量を維持するために経時的に変化していた
・出生後の体重増加が不良な症例では、門脈血流の増加も不良であった
・7症例において、腹部症状の出現の前に門脈血流量の減少が認められた
・門脈断面積と門脈血流速度の減少は、NECのどんな症状のonsetより前に認められた

Conclusions
門脈血流量の減少はNECの早期診断に有用かもしれない

Comment
岩手医大の小児外科、小林先生より。これもちょっと本文読みたいですね。門脈の断面積ってどこでどうやって測れば良いのだろう。そしてやはり小児外科医がエコーを当てているのだろうか?(結構な労力のはず…)。門脈血流は確かに大事なのはわかりますが、やはり施行者によるばらつきと、同じ人でも回によるばらつき多い気もします。

重症特発性便秘を伴う小児における異常な排尿パラメーター PSI

Pediatric Surgery International
May 2014
Abnormal voiding parameters in children with severe idiopathic constipation
K. L. Y. Chung, N. S. Y. Chao, C. S. W. Liu, P. M. Y. Tang, K. K. W. Liu, M. W. Y. Leung

Objective
・特発性便秘は異常な排尿パラメーターと関連しているということが提唱されている
・この研究では、便秘を伴った小児における排尿パラメーターを検討する

Methods
・期間:2010年から
・対象:Roma分類3度を満たす重症の便秘の5-17歳(中央値14歳)、17例(男児12/女児5)
・ 従来の治療法で6ヵ月治療し、治療効果のない症例を抽出した
・直腸径を経肛門超音波で測定し、3.5cm以上を拡張とした
・それぞれの患児に尿流量測定と膀胱超音波検査を施行し、Vmaxと排尿量、残尿量を測定
・異常な排尿パラメーターはVmax 12ml/sec以下、排尿量65cc以下もしくは年齢調整した膀胱容量予測値(EBC)の150%以上、残尿量20ml以上とした

Results
・直腸経は1.7cm-8.2cm(中央値 3cm)、8例が異常拡張(>3.5cm)
・Vmaxは全例で正常であった(中央値 23.7ml/sec)
・排尿量はEBCの30-289%で、6例で異常だった(35.5%)
・残尿量は0-85mlで6例(35.5%)で異常だった
・3例(17.6%)は異常排尿量と残尿量を合わせて持っていた
・異常排尿パラメーターの有病率は一般的には52.9%といわれている
・直腸径は、排尿パラメーター正常群で2.8cmで異常群で4.5cmだった
・直腸径は異常排尿パラメーターと関連している(p=0.015)

Conclusion
・排尿量、残尿量といった異常排尿パラメーターは便秘の患児によく認められる
・直腸径の拡張は異常排尿パラメーターと関連している

小児と青年に対する原発性女性化乳房に対する外科手術 PSI

Pediatric Surgery International
June 2014, Volume 30, Issue 6, pp 641-647
Surgical treatment of primary gynecomastia in children and adolescents
Sebastian Fischer, Tobias Hirsch, Christoph Hirche, Jurij Kiefer, Maximilian Kueckelhaus, Günter Germann, Matthias A. Reichenberger

Purpose
・特発性の女性化乳房は小児および青年期にはよくみられる
・治療法には有害な副作用が現れることがあるが、外科手術は様々な方法で施行可能である
・小児および青年期には限られたエビデンスしか存在しない
・この後方視的検討によって、2つの外科手術に関する我々の経験を報告する
・皮下乳房切除術と皮下乳房切除術+脂肪吸引と名づけている

Patienet and methods
・後方視的検討
・18再以下で特発性女性化乳房で手術を受けた全症例
・術前の身長、体重、女性化乳房のスコア(Simon’s classification)を評価
・加えて手術時間、入院期間、術後合併症を調査
・術後経過は創部の状態と皮膚感覚障害、乳輪周囲の陥凹で評価した
・患者に手術に対する満足度と審美性に関してアンケートをとった(1 gooe / 6 bad)

Results
・手術を受けたのは37症例
・女性化乳房のグレード:1度 13.5%(5例)、2度 40.5%(15例)、3度 46%(17例)
・皮下乳房切除術は11例(1度が30%)
・皮下乳房切除術+脂肪吸引は26例(2度 70.3%)
・術後合併症は2例に生じた

・長期の経過観察は32例に行われた
・中央値は34ヶ月(6-96ヶ月)
・肥厚性瘢痕 1例(3%)、・乳頭の陥没 2例(5%)、再発 2例(5%)
・患者の満足度は9%が満足しており、審美性のscoreの中央値は2点(1-5)であった
・手術法を検討すると、皮下乳房切除術+脂肪吸引は手術時間(73分 vs 90分)以外は皮下乳房切除術単独よりも優れていた

Conclusion
・女性化乳房に対する手術による修正は選択的処置である
・成人に対して小児および青年の皮膚では、retractabilityが保たれている
・だから低侵襲な脂肪吸引と直接切除が有用であることが証明された

Comment
女性化乳房に手術適応があるのは恥ずかしながら知りませんでした。以下にhttp://www.med.unc.edu/surgery/plastic/grabb/Chapter%2061.pdfからの転載を掲載しておきます。原文にはaccessできない状況なので。

Subcutaneous mastecomy_2014_05_22_21.36.24
Simon’s classification_2014_05_22_21.41.36

女性化乳房のアルゴリズム_2014_05_22_21.41.03
女性化乳房の鑑別疾患

_2014_05_22_21.38.06

新生児と幼児の複雑性中腸軸捻転の早期診断 PSI

Pediatric Surgery International
June 2014, Volume 30, Issue 6, pp 579-586
Early prediction of complex midgut volvulus in neonates and infants
Ilias Kanellos-Becker, Robert Bergholz, Konrad Reinshagen, Michael Boettcher

Introduction
・1歳以下の新生児、幼児における中腸軸捻転の予後は依然として悪いままである
・腸管の血流障害をきたすまで臨床所見が明らかでないことが多いのが一つの要因である
・複雑性中腸軸捻転を予測する因子を特定するのが、この研究の目的である
(恐らく複雑性中腸軸捻転というのは腸管切除が必要になるということと思われる)

Methods
・方法:後方視的検討
・単施設研究
・対象:1歳以下で中腸軸捻転の治療を受けた小児
・期間:2002年1月から2011年12月
・現病歴、症状、血液検査、放射線検査、合併症を評価

Results
・37症例が基準を満たした
・43%に合併症、16%が死亡している
・30%(複雑性19%/単純性38%)が突然の全身状態の増悪、腹部膨満という症状のみだった
・単純性の1例では、臨床症状、放射線所見、血液検査はすべて陰性であった
・CART分析の結果、BGAでBE<-1.70と37週未満の出生が単純性と複雑性を識別するのに最も良い指標であった
・複雑型の前例、単純型の14%が1pt以上(2要素が合致)であった(p<0.001)
・1pt以上をcut offにすると、感度100%(81.7-100%)、特異度85.7%(71.8-85.7%)であった
・陽性尤度比は84.2%、陰性尤度比は100%

Discussion
・中腸軸捻転は重症合併症および致死率が高いことがわかった
・残念ながら、病歴と血液検査、放射線検査ではすべての症例を診断できない
・しかしながら今回提案したスコアを用いれば、合併症のリスクが高い症例を判別できる
・複雑性中腸軸捻転の診断を容易にし、重症合併症と致死率を下げられるかもしれない

Comment
Sickな胆汁性嘔吐およびmalrotation+midgut volvulsは超緊急手術なのは自明ですが、では全身状態が良い症例を緊急でやるのか、翌日やるのか、定期に組み込んでやるのか、という自分のスタンスはよくわかっていません。BEと37週未満は一つのdecision makingの根拠になりうるかもしれませんね。

小児鼠径ヘルニア嵌頓に対する従来法と鏡視下手術の比較 PSI

Pediatric Surgery International
June 2014, Volume 30, Issue 6, pp 621-624
Incarcerated inguinal hernia management in children: ‘a comparison of the open and laparoscopic approach’
Pankaj Kumar Mishra, Katherine Burnand, Ashish Minocha, Azad B. Mathur, Milind S. Kulkarni, Thomas Tsang

Purpose
・鼠径ヘルニア嵌頓に対して、開腹と腹腔鏡でアプローチの転帰を比較した

Methods
・方法:後方視的検討
・対象:小児外科4施設に搬送された鼠径ヘルニア嵌頓
・用手的整復は全症例に施行
・失敗例が緊急手術へと以降した

Results
<腹腔鏡群>
・27例
・4例が整復できずに緊急腹腔鏡手術となった
・そのうち3例が小腸の絞扼で、腹腔鏡下に減圧できた
・絞扼腸管の色調は不良だったが、鏡視下にそれが改善していくのが観察できた
・残りの1例は虫垂が絞扼しており、虫垂切除を要した
・1例は臍ヘルニアを合併しており修復、もう1例は幽門切開術を同時に施行した
・1例が精巣の萎縮、1例に術後水腫、1例に対側再発を認めた

<従来法群>
・45例
・11例が整復できずに手術
・2例で小腸切除を要した
・1例で停留精巣を合併していた
・開腹群では再発なし、1例に精巣萎縮、7例に異時性のヘルニアを認めた

Conclusions
・従来法と腹腔鏡で小児鼠径ヘルニア嵌頓の手術の安全性に差異はなかった
・腹腔鏡手術もしくは従来法の際の”hernioscopy”は対側の腹膜鞘状突起の開存の検索に有用

Comment
腹腔鏡群と従来法の2群の振り分けの記載は本文か…。個人的には絞扼腸管の牽引をどうやってしているのか気になるところ。僕はまだ嵌頓鼠径ヘルニアを整復できなかった経験がないのです。72例中15例が整復失敗って、さすがにちょっと高すぎるのではないか?と。病院へのアクセスの違いなのですかね。な。

24時間以上の抗菌薬予防投与は新生児と幼児のSSIを減少させるか PSI

Surgical site infections in neonates and infants: is antibiotic prophylaxis needed for longer than 24 h?
Lan T. Vu, Eric Vittinghoff, Kerilyn K. Nobuhara, Diana L. Farmer, Hanmin Lee
Pediatric Surgery International
June 2014, Volume 30, Issue 6, pp 587-592

Purpose
・24時間を超える周術期抗菌薬投与が新生児および幼児のSSIを減少させるか検討する

Methods
・期間:1996年-2006年
・対象:準清潔もしくは汚染消化管手術を受けた新生児と幼児
・患者と手術に関係する因子、周術期抗菌薬投与期間、30日以内のSSI
・後方視的に診療録で検討
・共変量調整と傾向スコアで交絡因子を調整した

Results
・732手術のうちSSI発症率は13%
・傾向スコアを使用し、SSIの発症率のodds比は24時間以上群と24時間以下群で同等であった。(OR 1.1, 95 % CI 0.6–1.9)
・共変量調整を行っても結果は変わらなかった
・この多変数モデルはSSIの予測因子を3つ示した
・術前感染症の存在(OR 3.9, 95 % CI 1.4–10.9)
・30日以内の同じ創からの再手術(OR 3.5, 95 % CI 1.7–7.4)
・30日以降の同じ創からの再手術(OR 2.3, 95 % CI 1.4–3.8)

Conclusion
・準清潔もしくは汚染消化管手術を受けた患児では24時間以上の抗菌薬投与はSSIを減少させなかった
・適切な無作為の臨床検討がその検討には必要だった

Comment
当然と言えば当然の結果ですが、汚染消化管手術に腹膜炎が含まれるのかどうかが気になるとこです。今本文にはアクセスできないので後で調べてみます。共変量調整と傾向スコアに関しては勉強が必要ですね…統計学は一度網羅的に勉強しないと。

先天性十二指腸閉鎖術前の心エコーの適応 PSI

Is routine preoperative screening echocardiogram indicated in all children with congenital duodenal obstruction?
Pediatric Surgery International
June 2014, Volume 30, Issue 6, pp 609-614

Introduction
・先天性十二指腸閉鎖は先天性心疾患を合併することが多い
・手術は心エコーの評価がされるまで待たなければいけない場合も多い
・十二指腸閉鎖の患児の先天性心疾患の評価のために、術前に心エコーの評価が必要な症例が適切に選択できるか検討した

Methods
・2施設における後方視的検討
・2003年から2011年に先天性十二指腸閉鎖に対し、手術と心エコーを思考した症例
・年齢分布、合併症、検査結果、画像検査、心疾患に対する手術を検討

Results
・67症例
・47例(70.1%)は心エコーでCHDが同定され、そのうち19例(40.5%) が重症のCHDであった
・臨床症状、身体所見の異常、胸部Xpの異常がなければ、CHDの可能性は低い
・無症状の患児でCHDを有していた症例はなかった
・臨床症状、身体所見 、胸部Xpの3つを満たした場合の重症CHDに対する感度/特異度
→major CHD 100% / 37.5%、any CHD 87.2% / 60%

Conclusion
・注意深い診察、パルスオキシメータによる評価、胸部Xpがあれば十二指腸閉鎖における重症CHDは除外できる
・循環的に低リスクの患児を識別することは、不必要な手術介入の遅れを防ぎ、医療費を抑制する

Comment
うーん、面白みのない論文な気がする。小児外科医の”感覚”を因数分解してもらったと言えばある程度スッキリしますね。日本であればさっと新生児科医に最低限の心エコーをしてもらえるので、そのせいで手術が遅れるということはあまりないと思いますが。

神経芽腫とHVA・VMA

HVA/VMA陰性の後腹膜腫瘍が搬送になりました。確か神経芽腫は陰性でも否定はできなかったはず…など知識が曖昧だったため、今手に入る文献で復習。

Pediatric Surgery / Coran
・90%でカテコラミンと副産物の値が高値となる
・神経芽腫の分化度が低いとHVAが、分化度が高いとVMAが高値となりやすい
・副交感神経から発生した神経芽腫の報告があり、Achを分泌していた
・CEAは25%に陽性
・フェリチン:StageIVの63%で高値であり、予後不良因子、特に2歳以上の女児で顕著
・NSE:遠隔病変がある96%で高値となり、予後不良因子、乳幼児で顕著
・LDH:限局した神経芽腫で高値だと予後不良

【神経芽腫】 神経芽腫の臨床像の概要(解説/特集)
Author:高橋 寛吉(埼玉県立小児医療センター 血液・腫瘍科), 花田 良二
Source:Pharma Medica(0289-5803)29巻5号 Page17-23(2011.05)
・大部分の症例がHVA/VMAいずれかの上昇を示す
・10-20%にいずれも上昇しない非分泌型の例がある(引用元なし)
・24時間酸性蓄尿を検体として使用
・高速液体クロマトグラフィーによる随時尿での測定が可能に
・尿中クレアチニンとの比を取ることにより測定、単位はμg/mg Cre
・点滴中では誤差が大きくなりがち
・Down症候群、先天性心疾患、アトピー性皮膚炎では生理的高値を示す

【尿を科学する】 尿検査各論 副腎機能検査における尿検査 VMA、HVA、コルチゾール、17-OHCS
Author:宮森 勇(福井大学 医学部第3内科学教室)
Source:綜合臨床(0371-1900)58巻5号 Page1251-1254(2009.05)

VMA
・アドレナリン、ノルアドレナリンの最終代謝産物
・バナナや柑橘系、アイスクリームを大量に摂取すると偽陽性となる
・Shy-Drager症候群や家族性自律神経失調症では低値となる

HVA
・ドーパミンの最終代謝産物

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